2006.11.27 Monday
気分転換
2006.11.26 Sunday
イルアシテ
『イルアシテ』
とても豊かなある街にイルアシテという名の少年が暮らしていた。彼のお父さんはいつも何かに怒っていた。お母さんは毎日不安でいっぱいだった。ある日、お父さんが家に帰ってくるなり「部下のルツキデヤの奴がへまをやらかしたに違いない!おかげで大損だ!」と怒りに震えていた。それを見た彼は「大人って…仕事って大変なんだな。」と悲しい気持ちでいっぱいになった。隣で大イビキをかいている飼犬のピケの足を握り「肉球ってなんてあったかいんだろう。」思わず微笑んだ。
お母さんが言う「この様子じゃ明日は大雨でサッカーの大会は台無しね。」夜中にはひどく雷が鳴り出した。イルアシテはカーテンの間から顔だけ出して飽きることなく稲妻を見つめていた。「あの光はいったい何メートルくらいあるんだろう。」あの光から電気を作れたら何個の電球がつくのかな、なんて考えていたら何だかワクワクした。そしていつの間にか眠ってしまった。
次の日、目が覚めるととてもよい天気だった。「なんだ晴れじゃないか。」嬉しくなって台所へ下りていくと朝食の仕度をしながらお母さんが言った。「今日は風がとても強いわよ。洗濯物は砂まみれになりそうだわ。」お父さんは新聞がよれよれだと朝から怒っている。
イルアシテはピケの横に座り、わけもなく涙が溢れ出し止まらなかった。
「ピケの肩を濡らしてしまった!」とあわてて顔をあげると、ピケは自分の体をペロペロと舐め始め…イルアシテの目をペロリと舐めた。
とても豊かなある街にイルアシテという名の少年が暮らしていた。彼のお父さんはいつも何かに怒っていた。お母さんは毎日不安でいっぱいだった。ある日、お父さんが家に帰ってくるなり「部下のルツキデヤの奴がへまをやらかしたに違いない!おかげで大損だ!」と怒りに震えていた。それを見た彼は「大人って…仕事って大変なんだな。」と悲しい気持ちでいっぱいになった。隣で大イビキをかいている飼犬のピケの足を握り「肉球ってなんてあったかいんだろう。」思わず微笑んだ。
お母さんが言う「この様子じゃ明日は大雨でサッカーの大会は台無しね。」夜中にはひどく雷が鳴り出した。イルアシテはカーテンの間から顔だけ出して飽きることなく稲妻を見つめていた。「あの光はいったい何メートルくらいあるんだろう。」あの光から電気を作れたら何個の電球がつくのかな、なんて考えていたら何だかワクワクした。そしていつの間にか眠ってしまった。
次の日、目が覚めるととてもよい天気だった。「なんだ晴れじゃないか。」嬉しくなって台所へ下りていくと朝食の仕度をしながらお母さんが言った。「今日は風がとても強いわよ。洗濯物は砂まみれになりそうだわ。」お父さんは新聞がよれよれだと朝から怒っている。
イルアシテはピケの横に座り、わけもなく涙が溢れ出し止まらなかった。
「ピケの肩を濡らしてしまった!」とあわてて顔をあげると、ピケは自分の体をペロペロと舐め始め…イルアシテの目をペロリと舐めた。
2006.11.24 Friday
鍋帽子
2006.11.21 Tuesday
音が時を運び
近所で救急車のサイレンが鳴った。ばぁちゃんが救急車に乗ったときの話を聞いた。何日か高熱が続き担架で運ばれ走っている救急車の中で、ばぁちゃんひとこと!「…この車は揺れるのん。(揺れるね)」と。さすがばぁちゃん。のん気なもんだ。
ばぁちゃんが病院に入院していたときのことを思い出した。ある日いつものように看護婦さんが巡回にきた。老人に話しかけるとき特有の大きなゆっくりとした声で看護婦さん「○○さぁ〜ん、元気ぃ〜〜?」。するとばぁちゃんハイハイと返事をし「あんたはまめかん(あなたは元気)?」と言う。私のことを気にかけてくれた患者さんは初めてだわぁ!と看護婦さん大笑いしながら喜んでいた。
ばぁちゃんに会いたいな。
ばぁちゃんが病院に入院していたときのことを思い出した。ある日いつものように看護婦さんが巡回にきた。老人に話しかけるとき特有の大きなゆっくりとした声で看護婦さん「○○さぁ〜ん、元気ぃ〜〜?」。するとばぁちゃんハイハイと返事をし「あんたはまめかん(あなたは元気)?」と言う。私のことを気にかけてくれた患者さんは初めてだわぁ!と看護婦さん大笑いしながら喜んでいた。
ばぁちゃんに会いたいな。
2006.11.20 Monday
穴があったら…
■■■ 自戒のことば ■■■
こころよからぬものは――
ことばの多き、口のはやき さしで口
手がら話 へらず口
唐(から)ことばを好みてつかふ
おのが意地をはりとほす
もの知り顔のはなし
この事すまぬうちにかの事いふ
くれてのち其の事人にかたる
返すといひて返さぬ
にくき心をもちて人を叱る
悟りくさき話 ふしぎばなし
神仏のことかろがろしくさたする
親切げにものいふ
人にものくれぬさきにその事いふ
おれがかうしたかうしたといふ
この人にいふべきをあの人にいふ
鼻であしらふ にげごとをいふ
はなしの腰をおる おどけのかうじたる
おのが得手(えて)にかけていふ
ぐちたはごと
あらかじめものの吉凶(きっきょう)をいふ
つげごとの多き 口上のながき
ひとつひとつ数へたててものいふ
みだりに約束する
しもべを使ふに言葉のあらき
客の前に人を叱る いらぬ世話やく
口を耳につけてささやく
をろかなる人をあなどる
かたことを好みてつかふ
■■『良寛さんのうた』より■■
ひなちんに頼んで、さてどこに掘ろうか…。
こころよからぬものは――
ことばの多き、口のはやき さしで口
手がら話 へらず口
唐(から)ことばを好みてつかふ
おのが意地をはりとほす
もの知り顔のはなし
この事すまぬうちにかの事いふ
くれてのち其の事人にかたる
返すといひて返さぬ
にくき心をもちて人を叱る
悟りくさき話 ふしぎばなし
神仏のことかろがろしくさたする
親切げにものいふ
人にものくれぬさきにその事いふ
おれがかうしたかうしたといふ
この人にいふべきをあの人にいふ
鼻であしらふ にげごとをいふ
はなしの腰をおる おどけのかうじたる
おのが得手(えて)にかけていふ
ぐちたはごと
あらかじめものの吉凶(きっきょう)をいふ
つげごとの多き 口上のながき
ひとつひとつ数へたててものいふ
みだりに約束する
しもべを使ふに言葉のあらき
客の前に人を叱る いらぬ世話やく
口を耳につけてささやく
をろかなる人をあなどる
かたことを好みてつかふ
■■『良寛さんのうた』より■■
ひなちんに頼んで、さてどこに掘ろうか…。
2006.11.19 Sunday
無償の愛
そんなはずではなかったのだけれど(勝手にそう思っていた)、先生が私に足のサイズを聞きうふっと笑ったかと思ったらトゥシューズを差し出した。筋トレのつもりで半年ほど前に始めたバレエの練習だったのだけれど、思いもかけずトゥ立ちの練習をすることとなった。
小学5年生、中学2年生の先輩たちに履き方を教えてもらい生まれて初めてのトゥシューズ(あのバレリーナが履いているあれですよ!足首のところでくるくるリボンで縛るあれですよ!ってくどい!)を履き、生まれて初めてトゥ立ちに挑戦した。もちろん立てるわけなどなく壁につかまればかろうじて立つことができた。そしてどうして立っていられるものなのか理屈は理解できた。理屈は理解できたけれどもちろんできない。練習すればいつかできるようになっちゃうのかなぁ…。この私がバレエのトゥ立ちをする日が来るとはっ!人生とは予測不能ですぞ。とっても嬉しく♪とっても怖かった。
無償の愛とはどんなものかを一番わかりやすく見せてくれるのは犬だと思う。小川洋子さんも夢中!の言葉につられて『マーリー』を読んだ。マーリーはボブ・マーリーのマーリーだった♪ とんでもなくおバカな犬と彼を愛してやまない家族の13年間のお話。愛だよなぁ…愛。描かれているマーリーの行動や姿をとてもリアルに思い浮かべることができる。最後はもう我が家のお嬢様が死んでしまったかのいきおいで泣いてしまった。たらたらつるつる涙が頬を流れた。いろいろな読者の愛犬への思いも紹介されていて、それを読んでいる間もずっと涙が止まらなかった。犬好きにはたまらない一冊だ。
◆Marley & Me(マーリーの写真)
本の中では37ページ、↑のページのふたつめの写真(家に来た最初の晩のマーリー)の写真が好き♪
◆Marley & Me(ブログ)
「彼女は私のイエローラブで、私の目を見るだけで私が彼女に何をして欲しいと思っているかわかるんです。彼女は私の愛する犬です。私は82歳でモリーは6月に10歳になりました。私の願いは彼女が土曜日に死に…私が日曜日に死ぬことです。」 虐待されていたラブを引き取り育ててきたおばあさんの言葉。…いかんまた泣けてくる。
小学5年生、中学2年生の先輩たちに履き方を教えてもらい生まれて初めてのトゥシューズ(あのバレリーナが履いているあれですよ!足首のところでくるくるリボンで縛るあれですよ!ってくどい!)を履き、生まれて初めてトゥ立ちに挑戦した。もちろん立てるわけなどなく壁につかまればかろうじて立つことができた。そしてどうして立っていられるものなのか理屈は理解できた。理屈は理解できたけれどもちろんできない。練習すればいつかできるようになっちゃうのかなぁ…。この私がバレエのトゥ立ちをする日が来るとはっ!人生とは予測不能ですぞ。とっても嬉しく♪とっても怖かった。
無償の愛とはどんなものかを一番わかりやすく見せてくれるのは犬だと思う。小川洋子さんも夢中!の言葉につられて『マーリー』を読んだ。マーリーはボブ・マーリーのマーリーだった♪ とんでもなくおバカな犬と彼を愛してやまない家族の13年間のお話。愛だよなぁ…愛。描かれているマーリーの行動や姿をとてもリアルに思い浮かべることができる。最後はもう我が家のお嬢様が死んでしまったかのいきおいで泣いてしまった。たらたらつるつる涙が頬を流れた。いろいろな読者の愛犬への思いも紹介されていて、それを読んでいる間もずっと涙が止まらなかった。犬好きにはたまらない一冊だ。
◆Marley & Me(マーリーの写真)
本の中では37ページ、↑のページのふたつめの写真(家に来た最初の晩のマーリー)の写真が好き♪
◆Marley & Me(ブログ)
「彼女は私のイエローラブで、私の目を見るだけで私が彼女に何をして欲しいと思っているかわかるんです。彼女は私の愛する犬です。私は82歳でモリーは6月に10歳になりました。私の願いは彼女が土曜日に死に…私が日曜日に死ぬことです。」 虐待されていたラブを引き取り育ててきたおばあさんの言葉。…いかんまた泣けてくる。